土地の地盤の調べ方は？住宅購入前に調べる方法

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軟弱な地盤に家を建てると、自然災害が発生した際に甚大な被害を起こす可能性があります。そのため、地盤の弱い土地について理解し、適切な対策を行うことが大切です。

地盤の弱い土地の特徴

地中に水分を含む地盤

地中に水分が多いと、地震の際に地盤が液状化するリスクがあります。とくに緩い砂地盤の場合は、液状化した際に地下水が地上に噴き出す「噴砂」が起こる恐れも。

たとえば、過去に池や沼、湖だった場所の地中には、水分が多く含まれています。また、谷や河川沿い、海岸沿いにある低平地を埋め立てて造成した土地の地中にも、水分が豊富。都市部では、河川改修などによって水部の土地が埋め立てられ、道路や住宅として利用されることが多くあります。

傾斜地の盛土

傾斜地に盛土で造成した土地も、地盤が弱いといわれています。たとえば、「敷地内で盛土の厚さが異なる」「切土と盛土が混在した異種地盤である」といった場合は強度を警戒した方が良いでしょう。

そもそも盛土とは、傾斜地を平坦化して宅地とするため、土を盛る造成方法です。人工的に地盤をつくる方法であり、使用する盛土材料や締め固めによっては強度に不安があります。また、盛土の重量によって下部の地盤が変形し、沈下のリスクも。土の量が少なくても想像以上の重量があるため、注意が必要です。

なお、造成方法には盛土のほか、切土があります。切土とは土を切り崩して平坦な土地を造成する方法であり、地表面より深い場所にある地盤です。そのため、強度が安定していることが多いでしょう。

地盤が弱いと不同沈下を引き起こす

軟弱な地盤に家を建てると、不同沈下を引き起こします。

不同沈下とは、建物の重みによって地盤や建物が不均一に沈む現象です。沈下の大きさが不揃いのため、建物が傾いてしまいます。家が傾いてしまった場合、外壁にヒビが入る・窓やドアの開け閉めをしづらくなるといった不具合が生じます。軟弱な地盤を避けることはもちろん、地盤に合わせて適切な補強や基礎選定・基礎設計を行うことが大切です。

土地の地盤の強さの調べ方は？

周辺から兆候を確認する

軟弱な地盤の兆候は、周囲を観察することで確認できます。以下の兆候が見られる場合、地盤が弱い可能性があります。

• 建物の外壁や基礎に亀裂がある
• 門扉・塀・擁壁などに傾きや亀裂がある
• コンクリートで舗装された犬走りや土間コンクリートに亀裂や小さな段差がある
• 道路が凹凸に波打っている
• 道路に亀の甲状のヒビがある
• 電柱が傾いている
• マンホールが道路より出っ張っており、道路との段差がある
• 橋のたもとの道路が急に低くなっており、段差や補修跡が見られる

上記のような不具合が生じる原因は、必ずしも地盤の弱さであるとはいえません。しかし、複数の家や箇所でさまざまな兆候が見られる場合、地盤の弱さを疑った方が良いでしょう。

地盤サポートマップやハザードマップを確認

その土地の地盤の強さを確認する方法として、「地盤サポートマップ」や「ハザードマップ」が有効です。

地盤サポートマップ

地盤サポートマップとは、webサイトのマップ上で地盤を確認できるサービスのこと。ジャパンホームシールド株式会社が提供するサービスであり、国土数値情報のデータをもとに作成しています。

得られる情報は、主に地質や地耐力、マップ上の距離など。地盤の強さは「地耐力」で確認できます。また、地盤情報から、自然状態の地質や人工的に改変した地形の情報も得られます。

参照元：ジャパンホームシールド株式会社｜地盤サポートマップ（https://www.j-shield.co.jp/supportmap/）

ハザードマップ

ハザードマップとは、自然災害発生時に想定される危険な場所や、避難経路・避難場所等を地図上にまとめたもの。洪水や津波、高潮、土砂災害、地震などが起きた際に、どのエリアが危険になるのかを知ることができます。

ハザードマップは、各市区町村役場やホームページのほか、国土交通省のポータルサイトで閲覧できます。

参照元：ハザードマップポータルサイト（https://disaportal.gsi.go.jp/）

地盤が弱い場合の対策

住宅を購入する際には、強い地盤の住宅を選ぶことが理想的です。しかし、地盤が弱い家であっても購入後に対策をすることは可能です。

家選びでは、地盤調査を行うことが大切。一見強そうに見える地盤でも、地盤を調べておきましょう。地盤調査では、地形考察や周辺観察、機械を用いた調査を行います。

そして、地盤調査の結果をもとに、地盤補強を行います。地盤補強では、地中に杭状の改良体をつくったり、既製の鋼管杭を地面に埋め込むなどの対応が可能。住宅が建てられている場合でも薬液注入工法により、地盤の強度を高められます。