リフォーム前提で中古物件を購入する場合の注意点

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このページではリフォームを前提として中古物件を購入するメリットや、リフォーム前提ならではの注意点などについて解説します。

リフォーム前提で中古物件を買うメリット

中古物件を購入した後に、リフォームやリノベーションを行って自分が理想とする住宅に改築するといったアイデアのメリットとして、真っ先に考えられるものが「初期費用を抑えられる」という点です。

当然ながら中古物件は新築物件よりも築年数に応じて市場価格が下落していくため、購入時に必要な費用も安く抑えられることとなり、物件の取得を検討しやすくなることは重要です。

その他にも「住みたい土地やエリアを探す際に選択肢を増やしやすい」ことや「自分で住宅の間取りやデザインを考えて工夫しやすい」といったメリットを追求することもできます。

また、節約した費用を新しい家具や家電の購入費用に回して、生活環境をより良く整えられるという点もメリットでしょう。

リフォームを前提とした中古物件購入時の注意点

鉄筋コンクリート造の違い

リフォームを前提として中古物件を購入する場合、そもそも対象となる物件の構造について把握しておかなければなりません。なぜなら住宅のリフォームやリノベーションの自由度は物件の構造によって異なっており、比較的自由度の高い構造は「重量鉄骨造」と「鉄筋コンクリート造」の2種類となります。

ただし、リフォーム前提の住宅購入に適した鉄筋コンクリート造ですが、さらに注意すべきポイントとして鉄筋コンクリート造には「ラーメン構造」と「壁式構造」という2つのタイプがあることも覚えておく必要があります。

ラーメン構造は柱と梁によって支えている構造であり、リフォームも行いやすいとされる構造です。一方、壁式構造では構造体の役割を壁が担っているため、その壁を動かしたり除去したりすることができず、結果的にリフォームプランにも制限が生じます。

とはいえ、柱や梁を排除してすっきりと空間を活用したい場合には壁式構造が適しているとも考えられ、まずはどのようなリフォームを希望するのか最初のプランをしっかりとイメージすることが大切です。

独自構造となっているハウスメーカーの物件

大手のハウスメーカーでは建築ノウハウや製造環境などがしっかりと構築されており、ハウスメーカーの住宅は品質も高いと考えることができるでしょう。しかしリフォーム前提の中古物件購入として見た場合、ハウスメーカーが建てた住宅では構造体として軽量鉄骨造が採用されているケースが少なくないという点を無視できません。

加えて、ハウスメーカーは軽量鉄骨造を採用しながら独自の技術や工夫によって複雑な構造を再現し、住宅の強度などを高めている場合があります。

このようなケースにおいては、住宅をそのまま使用するのであればメリットがある反面、いざリフォームしようとすると作業が困難になったり設計が複雑化してしまったりとデメリットが大きくなってしまうこともあります。

マンションの場合は管理規約をチェック

戸建て住宅を購入するのではなく、中古マンションを購入してリフォームしようと考える場合は、まずマンションでオーナーがリフォームできる範囲を把握しなければなりません。

基本的に、中古の分譲マンションを購入してリフォームできる範囲は、自身がオーナーとして所有している「専有部分」だけとなります。具体的に専有部分は居室内を指しており、例えば窓やサッシ、廊下といったポイントに対して自由にリフォームを行うことはできません。

ただし、マンションの管理規約によっては専有部分に追加する形でリフォーム可能な範囲を定めていることもあり、そのため最初にしっかりと管理規約をチェックすることが肝要です。

リフォームする際の費用に注意

リフォーム費用は物件の築年数によって変動することも注意が必要です。基本的な考え方として、築年数が古い物件ほどリフォームの費用も高額になっていくと想定できます。これは、そもそも経年劣化によって建物の構造や設備の刷新に費用がかかりやすいという点が理由ですが、それと同時に「耐震基準」に関する理由も見逃せないでしょう。

1981年6月に耐震基準が見直された結果、改正前と改正後では建物の耐震構造などにも違いが生じています。そしてリフォームでは現在の基準に合わせなければならず、例えば改正前の建物をリフォームした場合、耐震改修費用が上乗せされることになります。

リフォーム前提の中古物件の選び方は？

リフォーム前提で中古物件を購入する場合、まず戸建て住宅にするのかマンションにするのか、また実際に自分がどのような家で暮らしたいのか、基本的なイメージを固めた上で、それに適したエリアや物件を選定しなければなりません。

上述したように、リフォームに適した構造として重量鉄骨造や鉄筋コンクリート造（ラーメン構造）といったタイプがリフォームに適しており、物件の築年数についても耐震基準の改正後の物件を選ぶことが無難です。その他にもマンションであればリフォームしやすい管理規約の物件を探しましょう。

購入前にプランを立てることも重要

実際に住宅を購入する前に、必ずリフォームのプランニングやシミュレーションも行っておくことが不可欠です。

リフォームには当然に費用や工期がかかる上、どの程度の範囲まで施工できるのかも物件や地域の条件によって変わります。立地条件によっては工事費用が上乗せされる場合もあり、工期が長すぎればその間の住居を別に探さなければなりません。

住宅を購入したのに予算不足や構造の問題で理想のリフォームが行えないといったトラブルを回避するためにも、まずは信頼できる業者へ相談してリフォーム前提の中古住宅購入プランを考えていきましょう。